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『カラーパープル』(WOWOW)
2017年06月30日(金)
The Color Purple


 デビュー以来娯楽作品一辺倒だったスピルバーグが、初めてアメリカの裏面史に切り込む社会派ドラマに挑戦した力作。
 当時のハリウッドでは「賞狙いの露骨な転向」として不興を買い、10部門11候補がノミネートされたアカデミー賞では全敗に終わっている。

 しかし、そうした背景とは関係なく、作品自体のクオリティーは極めて高く、いま見ると素直に感動できる。
 黒人のカリスマ的ミュージシャン、クインシー・ジョーンズが自ら製作に乗り出し、スピルバーグに監督を依頼したそうで、極端な話、監督がスピルバーグだと知らなければ、黒人が監督したのかと錯覚してしまうかもしれない。

 主人公のヒロイン、セリーを演じるのは本作が映画デビューだったウーピー・ゴールドバーグ。
 幼いころに父親に犯されてふたりの子供を産み、その子供も父親に売られたセリーは、妹ネッティ(アゴーシア・ブシア)の身代わりとしてアルバート(ダニー・グローヴァー)に嫁ぎ、ここでも亭主に虐げられ続ける。

 無慈悲なアルバートはセリーをこき使い、暴力をふるうだけでなく、遠方から送ってくるネッティからの手紙もセリーに渡さず、クローゼットの床に仕舞い込んでしまう。
 さらには酒場の歌手シャグ・エヴリー(マーガレット・エイヴリー)を家に連れ込み、妻妾同衾の生活を強いられるようになって、さすがに堪忍袋の尾が切れそうになるのだが。

 本作が単なる黒人女性の苦労話に終わっていないのは、セリーとシャグが心を通い合わせ始め、同性愛関係に至り、ついにはふたりしてアルバートの家を出て行ってからである。
 最後の最後でアルバートが改心、セリーが結婚して母親となったネッティと再会を果たすラストは涙を禁じ得ない。

 いまでは司会者として有名になったオプラ・ウィンフリーも本作が映画デビュー作で、アルバートの息子の妻ソフィアを演じて強烈な存在感を示している。
 黒人の登場人物たちが教会でジョーンズ作曲の主題歌を賛美歌のごとく合掌する場面も素晴らしい。

 オススメ度A。

(1985年 アメリカ=ワーナー・ブラザース/日本配給1986年 154分)

 ブルーレイ&DVDレンタルお勧め度2017リスト
 ※A=ぜひ!(^o^) B=よかったら(^^; C=ヒマなら(-_-) D=やめとけ(>_<)

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47『超高層プロフェッショナル』(1979年/米)C
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31『ランス・アームストロング/ツール・ド・フランス7冠の真実』(2013年/米)A
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