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『アナザーストーリーズ 運命の分岐点』(NHK-BS)
2017年05月6日(土)


 2015年からNHK衛星放送でスタート、沢尻エリカがナビゲーター役を務めているドキュメンタリー番組。
 4月に放送された興味深い4作品(再放送含む)について、備忘録を兼ねて簡単な印象を書いておきます。

 第44回「衝撃の超能力ブーム〜スプーン1本、人生が変わった〜」(初放送:2016年12月14日 再放送:17年4月16日)
 1974年、日本テレビの〈木曜スペシャル〉でスプーン曲げ≠演じた超能力者<リ・ゲラーと、日本全国で巻き起こった爆発的なブームを検証した一編。
 
 木スペを仕掛けた矢追純一(もう81歳!)をはじめ、当時世間を賑わせた元自称超能力少年=A「ゲラーのおかげで手品を見てもらえなくなった」というMr.マリックが登場、次から次へと「ヘええええ〜!」と思わせる証言を連発する。
 最後にテルアビブの自宅でインタビューに応じたゲラー自身も含めて、元自称超能力少年≠除く全員がスプーン曲げがトリックだったことを匂わせながら、あえてそう断言していないところがいい。

 現在のゲラーが自宅近所のパブで酔客のリクエスト応じ、大喜びでスプーン曲げを演じて見せるラストシーンには何とも言えない余韻が漂う。
 オススメ度A。

 第52回「野茂ノーヒットノーラン〜NOMOが伝説になった日〜」(初放送:2017年4月4日 再放送:同年同月10日)
 1996年9月17日、当時ロサンゼルス・ドジャースの野茂英雄がクアーズ・フィールドでのコロラド・ロッキーズ戦で成し遂げた日本人初のノーヒットノーランを振り返った作品。

 主な証言者は、当時のコロラド・ロッキーズ監督ドン・ベイラー(昔取材したころとあまりイメージが変わらない)、空振り三振で最後のバッターとなったエリス・バークス、球審ビル・ホーン、ドジャース捕手のマイク・ピアッツァ(ヒゲがなくなりヘアスタイルも変わって別人のよう)、同投手コーチのデーヴ・ウォレス。
 決してノスタルジーに偏ることなく、詳細で具体的なコメントによって、野茂の快挙がいかに難事業であったかを改めてリアルに再現している。

 贅沢を言えば、野茂本人の一言もほしかったかな。
 オススメ度A。

 第53回「山口組対一和会〜史上最大の抗争〜」(初放送:2017年4月11日)
 1984〜89年、山口組4代目組長・竹中正久の死をきっかけに勃発した〈山一抗争〉を取り上げた一編。

 3代目・田岡一雄(音声なし)、4代目・竹中、一和会会長・山本広(音声入り)の動画、さらに文子夫人のテレビインタビューなど、貴重な映像が満載。
 元兵庫県警刑事・飛松五男、元竹中組組員・小林昭(取材当時72歳、内縁の妻と生活保護を受けて暮らす)のインタビューもさりながら、当時連日抗争の模様を報じていた地元の夕刊紙の記者たちの証言がまことに面白い。

 夕刊フジはまだ発行されているが、関西新聞は許永中に乗っ取られたあげく1991年に、新大阪は阪神・淡路大震災による経営悪化で1995年に、それぞれ廃刊となったところに時代の趨勢を感じる。
 オススメ度A。
 
 第54回「女子プロ熱狂の頂点 クラッシュギャルズを求めた少女たち」(初放送:2017年4月18日)
 1985年の髪切りマッチ≠ピークとしたクラッシュ・ギャルズの大ブームを回顧した作品。

 柳澤健著『1985年のクラッシュ・ギャルズ』(2011年、文藝春秋)をベースとした、というより完全に乗っかって作られた一編で、著者の柳澤、極めて重要な登場人物のひとり、フリーライターの伊藤雅奈子も登場する。
 ただし、そのぶん、ネタ本ほどの感動は感じられない。

 現在の長与千種、ライオネス飛鳥のインタビューは見たかったような、見たくなかったような…。
 オススメ度B。