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『カンバセーション…盗聴…』(NHK-BSpre)
2017年04月2日(日)
The Conversation


 前項『マン・オン・ワイヤー』(2008年)でフィリップ・プティがワールド・トレード・センターでの綱渡りを決行した1974年は、アメリカで「ウォーターゲート事件」が発覚した年でもあった。
 あのドキュメンタリー映画の冒頭にも、ウォーターゲートのニュースを報じる映像と音声が流される。

 フランシス・フォード・コッポラが監督、脚本、製作の一人三役を務めた本作は、そうした時代に盗聴をテーマとした1974年カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作品。
 現代でも映画史に特異な位置を占めており、コッポラの代表作の1本に数えられているが、興行的には赤字で、公開年度がコッポラ自身の『ゴッドファーザーPARTU』と重なったため、米本国の賞レースでも振るわなかった。

 主人公は西海岸では右に出る者のない通信傍受のプロで、当時売り出し中だったジーン・ハックマンが演じている。
 大企業の取締役ロバート・デュバルに依頼され、不倫の関係にある彼の妻と部下との会話を盗聴しているうち、自分の精神を病み始めて最後には…という70年代テイストがいっぱいのストーリー。

 盗聴していた相手が本当の黒幕だった、という脚本はヒネリが効いており、その黒幕とハックマンの間で暗躍するデュバルの専属秘書役、下積み時代のハリソン・フォードがなかなか面白い味を出している。
 また、盗聴の世界にも全米規模のマーケットがあり、業界内部でそれなりに知られた腕っこきがいて、通信傍受機器をプレゼンテーションする大がかりなイベントが行われている、というくだりも大変興味深い。

 ただし、盗聴の技術が当時よりも飛躍的に進歩し、エドワード・スノーデンが起こした事件を見聞きしていると、どうにもまだるっこしく感じられるのは如何ともしがたく、オチもだいぶ前から察しがつく。
 現代では70年代の映画やコッポラの好きなマニア向けの映画、という域を出ない。

 オススメ度C。

(1974年 アメリカ=パラマウント・ピクチャーズ/日本配給CIC[シネマ・インターナショナル・コーポレーション、現UIP=ユナイテッド・インターナショナル・ピクチャーズ] 2009年 95分)

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 ※A=ぜひ!(^o^) B=よかったら(^^; C=ヒマなら(-_-) D=やめとけ(>_<)

21『マン・オン・ワイヤー』(2008年/英、米)B
20『ザ・ブリザード』(2016年/米)C
19『クール・ランニング』(1993年/米)B
18『完全なるチェックメイト』(2015年/米)B
17『ルーム』(2015年/加、愛)B
16『イット・フォローズ』(2015年/米)C
15『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』(2016年/米)C
14『ザ・コア』(2003年/米)D
13『怪談』(1965年/東宝)B
12『切腹』(1962年/松竹)A
11『「ベガルタ」〜サッカー、震災、そして希望〜』(2016年/英)A
10『ユーズド・カー』(1980年/米)B
9『突破口!』(1973年/米)A
8『目撃』(1997年/米)B
7『ブラック・スキャンダル』(2015年/米)B
6『シャーク・プリズン 鮫地獄女囚大脱獄』(2015年/米)C
5『ゾンビシャーク 感染鮫』(2015年/米)C
4『ロボシャークvs.ネイビーシールズ』(2015年/米)B
3『シェルター』(2010年/米)C
2『僕だけがいない街』(2016年/ワーナー・ブラザース)C
1『誰も知らない』(2004年/シネカノン)A