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ラグビーに変革の風
2002年06月1日(土)
○2002年6月号掲載

 日本ラグビー界が長年の課題だった強化に本格的に取り組み始めた。日本協会が5月17日に発表した「スーパーリーグ」(仮称)の構想だ。

 社会人チームによる各地域リーグ戦を再編成し、上位12チーム参加によるトップリーグを創設して来年度から実施することになった。ラグビー人口の減少に加え、諸外国との力の差が広がり、人気が低迷している現状への強い危機感が背景にある。

 現場からも素朴な疑問が出ていた。神戸製鋼のあるスター選手は、今年2月の日本選手権決勝でサントリーに惜敗した後のインタビューで、

「誤解を恐れずに言えば、国内では必死になってやれる試合が少ないんです。そういった対戦相手はサントリーとトヨタ自動車などわずか。それもシーズン終盤に当たるだけですからね」

 と明かしてくれた。現行のシステムではやりがいのある試合が多くできない、と彼は訴えた。

 国内で実力トップにある社会人チームは、東日本、関西、西日本の3地域に分かれてリーグ戦を行っている。そのうち西日本は実力的に劣るため、東日本と関西の上位チームが今の日本ラグビーの実力トップと見ていい。

 中でも東日本のサントリーと関西の神戸製鋼の2チームが強い。サントリーは昨年6月には英国のウエールズ代表を破った実績を持つ。単独チームによる歴史的勝利だった。

 ところが、両者は別のリーグに所属するため、12月に始まる全国社会人大会までは公式な対戦がない。他の強豪同士、例えばNEC(東日本)とトヨタ自動車(関西)の対戦も見られない可能性が高い。

 切磋琢磨して実力を高めたいと願う意識の高い選手にすれば、現行の仕組みは納得できなかった。その壁がようやく崩れた。

 ただ、全国レベルのリーグ戦になるため、移動の費用などは馬鹿にならず、企業頼みのラグビー界で誰がどこまで負担するのかなど、課題は多い。
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