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阪神が強い
2002年05月1日(水)
○2002年5月号掲載

 阪神が強い。これを書いている4月22日現在、12勝5敗1分け。堂々の首位を走っている。

 巨人は清原が左わき腹を痛め、広島はロペスが同僚(前田智徳=赤坂注)に暴行を働いて一軍にいない。阪神も矢野と赤星を欠いて戦力的に余裕はないが、他球団の不手際に助けられている面もあり、この運は大切にしたい。

 投手陣が例年になく充実しており、「ひょっとすれば」と思わせる力が今季の阪神にはある。

 元監督の吉田義男さんは「阪神の選手には元々潜在力はあったんです。今岡、藪、桧山らがそう。星野仙一監督が彼らの気持ちに火をつけたと思います」と言う。オープン戦から勝つ喜びを選手に植え付けた。公式戦に臨むための調整という意味合いを忘れさせ、星野監督はしゃにむに勝ちにいった。

「何だ、やればできるじゃないか」。連勝街道を突っ走ることによって生まれた自信は大きい。

 序盤の連勝を見ていて感じたのは、矢野のリードの巧みさだった。投手の持ち味を引き出していた。

 例えば、谷中だ。左打者の内角を突く直球が心持ちスライダー回転する。それだけ打者の懐をえぐる。甲子園球場は右翼から左翼への浜風が吹くことが多く、左打者なら内角を突けば間違っても本塁打される危険性が少ない。

 加えて、セ・リーグには珍しい3球勝負も時には見せた。これは打者心理をよく読んでいないとできない芸当だ。

 それだけに矢野の怪我は痛かった。だが、彼のリードの上達の背景に、前監督の野村克也さんの功績があるのを忘れてはならない。

 考える野球が野村さんの口癖だった。先発投手陣が軒並み好調なのは、投手本人の力量に加え、山田、吉本ら代役捕手陣の勉強の積み重ねも大いにあると見ている。

 吉田さんは言う。「阪神対巨人は昨今、伝統の一戦と称するには恥ずかしいほどの差があった。でも、今年は胸を張ってそう言えます」。元気のない関西で数少ない光明だ。
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