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新ストライクゾーン
2002年03月1日(金)
○2002年3月号掲載

 プロ野球で「新ストライクゾーン」という用語が最近目につく。ストライクゾーンの上限が今季からボール2、3個分広がることになったのを表現した言葉だ。

 厳密に言えば、これは正しくない。公認野球規則に定められているゾーンをルール通りに採用することに決めただけの話で、「本来のストライクゾーン」という表現がより真実に近い。

 規則によると、打者の肩の上部とユニホームのズボンの上部との中間に引いた線が上限とされてきた。ところが、いつの間にか、上限がズボンの上部付近まで下がってしまった。

 その理由をセ・リーグのある審判に聞くと、以前の下限は膝頭の上部の線だったが、規則改正で膝頭の下部の線までボール1個分ほど広がった事実が背景にあるという。打高投低現象が強まったため、低めを広げて投手受難の状況を緩和するのが狙いだった。

 「下限を広げたので、上限を下げなければというバランス感覚のようなものがジャッジに影響を及ぼしたのでは」とその審判は明かす。

 野球のルールを知るファンは恐らく、打者の腰のやや上付近を通過した球が「ボール」と判定されるのを見て、「ストライクだろう」と疑問を抱いたことがあるのではないか。私もそうで、「なぜ規則通りに判定しないのか」とずっと感じてきた。

 それがようやく実現するわけだが、背景を探ると、悩ましい現実が伝わってくる。

 試合時間だ。プロ野球が2リーグに分かれてスタートした1950年頃は平均試合時間は両リーグとも1時間台だった。今は3時間をゆうに越えている。

 関係者は「Jリーグなど他のプロスポーツに比べ、間延びしてファンに飽きられるのではないか」と懸念してきた。このため窮余の一策としてストライクゾーンに手を付けたのが実情のようだ。

 ただし、先の審判は「そんなに時間短縮にはならない」と否定的だ。高め勝負は一歩間違えば危ないので、球の速い一部の投手しか使わないからだという。公式戦開幕が待たれる。
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