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松岡弘さんはいい人だ
2017年09月9日(土)


「よう、久しぶり!」

 巨人−ヤクルト戦の取材に行った東京ドームの関係者食堂で、久しぶりに松岡弘さんに会った。
 オールドファンにはお馴染み、広岡達朗監督の下で初の優勝、日本一を達成した元ヤクルトの大エース。

「懐かしいなあ。いまはフリーだって。じゃあ、社長か」

「とんでもありませんよ。松岡さんこそ、いまは管理釣り場の社長だと聞きましたが」

「ああ、アレはやめた。儲かんねえからさ。また年に1回ぐらい来るからよろしくな」

 きょうのお仕事は東京ドームの名物企画「レジェンズシート」の解説。
 ここでMCのMアナウンサーがボソッと「きのうの試合は早かったけど、きょうは長くなるかもしれませんね」。

 そこで松岡弘さん曰く、

「最近は自分のことしか考えてない投手が多いからだよ。おれなんか、試合が早かったろう?
 おれはいつも人のことしか考えてなかったからな。いつも誰かに怒られちゃいけないと思ってビクビクしてたから」

 そう言われてふと思い出したのが約20年前、神宮球場の記者席でのやり取り。
 当時、何かとギスギスしていた野村ヤクルト−長嶋巨人の試合中、ヤクルトの投手が巨人の打者にデッドボールをぶつけた途端、帽子を取って頭を下げた。

 この場面で、元投手の評論家E氏が持論を展開。

「ああ、また謝っとる。謝る必要なんかないって言うんだよ。
 ぶつけたらバッターは一塁へ行けるだろ? その時点で、ピッチャーはペナルティーをもらってるんだから。
 おれなんか、デッドボールぶつけて頭下げたことなんか一度もないぞ」

 すると、傍らにいた元打者の評論家N氏がE氏をジロリと睨みつけて一言。

「うん、よく知ってる」

 ここで立ち上がった松岡さん、ニッコリ笑いながら、

「まあまあ、みんな、野球は楽しく見ようよ、楽しく」

 こういう気配りは松岡さんにしかできない。

 とはいえ、突っ込むときは突っ込む人なんですよ。
 当時、優勝監督となったノムさんに解説者としてインタビューする際、

「えー、野村さんはこちらにお見えになった途端、何や、女(女子アナ)はおらんのか、とおっしゃってましたが、申し訳ありませんけど、私がインタビューしますんで、よろしくお願いします」

 ニコニコしながらこう言えるのは松岡さんぐらいじゃなかったかなあ。
 ひとつ間違えば角が立ちそうな言い方に、独特の味と柔らかみがありましたね。

 当時は解説者がテレビ各局と専属契約を交わしていた時代。
 元大監督や元スター選手はどうしてもNHKや全国区のキー局に集中しがちで、ローカル局のテレ東は地味でも渋くても話やキャラが面白い異色の解説者を起用していた。

 松岡さんをはじめ、山崎裕之さんとか古澤憲司さんとか駒田徳広さんとか。
 デーブ大久保さんも最初はテレ東からスタートしたんだよなー、売れるとすぐフジテレビに引き抜かれちゃったけど。

 最近、元日テレ専属解説者だったNさんが当たり前のように出てくる最近のテレ東は何か違うような気がする。
 トップのドキュメンタリー企画は面白いし、いまのスポーツニュースではかなりレベル高いけどねー。